乳歯の歯科予防
乳歯は口の中に上下合わせて20本あります。永久歯に比べサイズも小さく本数も少ないです。乳歯は永久歯と大きさや本数の違いだけではありません。永久歯に比べエナメル質や象牙質が薄く、永久歯よりも軟らかい性質を持っています。そして、乳歯は構造的にも永久歯より虫歯になりやすい性質も持っているので、永久歯以上に虫歯予防に注意しなくてはならないのです。
乳歯の生えている時期は一般的に生後6ヶ月から6歳頃までです。生後6ヶ月頃から乳歯が生え始め、1歳代に8~16本程に増え、3歳頃にはすべて生え揃い、その後3年間は乳歯のみの期間になります。
子供は自分自身で歯磨きができないケースが多く、十分なプラークコントロールを行えません。また乳歯は食べかすが溜まりやすい形状をしており、再石灰化の力も弱いため虫歯を引き起こしやすいのです。
フッ素塗布
フッ素にはエナメル質の、歯を溶かす酸への抵抗力を強める働きがあります。歯の表面に塗ったり洗口することにより虫歯を予防する効果があります。小さなお子様にもこれから生えてくる大事な永久歯が健康的に成長するためのにお勧めの治療法といえます。
フッ素洗口はブラッシング後フッ素を用いて毎日洗口(うがい)するだけのご家庭でもできる虫歯予防法です。お口の中にフッ素が多少残っていても問題ありませんので、安全面からもお勧めです。
シーラント
シーラントとは、奥歯の溝を薄いプラスチックで塞ぐ虫歯予防法です。奥歯の溝は複雑な形をしているので歯ブラシの毛先が入らずそのために毎日歯磨きをしていても虫歯になってしまうことがありますが、シーラントで奥歯の溝を塞ぐことにより、虫歯を防ぐことが可能です。
一般的には子供の第一大臼歯に施されることが多く、この時期は、まだ子供が自分で満足に歯のケアをすることができないため虫歯になりやすいのです。